雑記
まったく気がつかなかったんだけれど、二年以上前に東中野で二回見た小森はるか監督の『息の跡』(2015) が DVD で発売されていた。映画の中で『夜来香』を歌っていた佐藤さんがギター演奏をする特典映像が付いているらしい。早速、購入する。それで、小森さ…
8 歳になった飼犬が左後肢の前十字靭帯を断裂してしまって、いろいろなリスクを考えて悩みつつも、結局手術をしてもらった。絶対安静な疾病ではないし、知らない場所にずっと放って置かれることのネガティブ傾向のストレスが少しでも緩和できればと、毎日、…
この Eddie Hodges の 1961 年の曲を聴いていて、不図、これを「訪問型健診サービス」のテーマ曲に使ったらと思いついたのだが、1980 年代にオーストラリアで赤十字が寄付を呼びかける際に使ったことがすでにあるらしい。この前、バングラデシュに行ったばか…
これって パット・ブーンの曲かと思いきや、1931 年にできた歌なんだ! しかも、1881 年の “The Spanish Cavalier” がこの曲のベースになっているというのだから吃驚する。 “The Spanish Cavalier” は、フォード映画でお馴染みの The Sons of the Pioneers が…
「確率共鳴 (stochastic resonance)」というのはバックグラウンドに適切なレベルのノイズがあると、低コントラストの画像などがかえって検出しやすくなる非線形の現象をいう。 アナログのレコードが未だに好きな人が多いのは、適度なノイズがかえって音を聴…
森山良子ではなく、森山加代子の『じんじろげ』の元歌はインド民謡の『ヒラミルパニア』という曲だという説があるが、歌詞の中にベンガルという言葉が出てくるので、ベンガル地方の歌らしい。今度、バングラデシュに行ったら知っているか聞いてみよう。知ら…
今日は JR 四ツ谷駅の近くの純喫茶に入ってなかなか良かったけれど、音楽がほとんどビートルズだけなのには参った。“Please Mr. Postman” 流すなら 1961 年の The Marvelettes のものにして欲しかった。それにしても凄い髪型。 前回の記事で『日曜日の人々』…
タイトルに「コーヒー」または「喫茶店」がつく日本の曲ってやっぱりあまり思いつかない。コーヒーに関しては『コーヒー・ルンバ』、喫茶店に関しては『小さな喫茶店』が決定版だなあ。こうして見ると中野忠晴はやはり偉大だ。また気づいたら、ここに追加し…
この曲、最初は、1963 年に『東京たそがれ』というタイトルでザ・ピーナッツによって唄われリリースされた (作詞:岩谷時子、作曲:宮川泰)。 1964 年 (東京オリンピックの年) に、イタリアからミルバが来日し、この曲のタイトルを『ウナ・セラ・ディ東京』と…
この曲の題名、“Mugmates” の mug は「マグ・カップ」(日本語英語であり、英語では単に mug で良い) のことだけど、この「マグ・カップ」という言葉っていつ頃から使われはじめたのか、ちょっと気になってざっと調べたんだけどよく分からなかった。少なくと…
プラトン以来綿々と続く「オリジナル」が「コピー」に優越すると いう考え方は、20 世紀に入ってジル・ドゥルーズ、ヴァルター・ ベンヤミン、ジャン・ボードリヤール、中井正一などによる考察があったものの、21 世紀に入っても至るところに紋切り型の制度…
1961 年の Neil Sedaka の曲である。日本語のタイトルは『すてきな16才』であった。林寛子が歌っていた。小泉今日子は『私の16才』だが、この曲もどこかで歌っているらしい。 1961:Neil Sedaka: 1962:弘田三枝子: 長谷部マサアキ: 石田良子: 1973:小山ルミ: …
去年のクリスマス前にツイストの動画を見て脳内暴走が始まったので、ほどほどにしておきたいが、Chubby Checker のこのクリップだけは 1 億回以上の視聴がわかってしまう。ツイスト・ダンスは痩せるとか宣伝して 60 年代初頭に流行したこのダンスをもう一度…
それほどメジャーとは言えないだろう、イタリア系アメリカ人である女性歌手ティミ・ユーロー (Timi Yuro) の黒人歌手のようにソウルフルな 60 年代初期の曲、『涙が頬をぬらすとき』(1962, What’s a Matter Baby) とか デビュー曲である『涙の想い出』(1961,…
瀬川昌久さんがよく語るように、前回の記事で出た堀内敬三は、日本のジャズ黎明期において二村定一が歌った『私の青空』『アラビヤの唄』に訳詞を提供したりして、日本におけるジャズの受容に功績がありながら、戦時中は一転して軍国主義に迎合し音楽の大政…
前回の記事で紹介した女性医師の起業内容(赤ちゃんの寝かしつけ相談) が、「週刊 東洋経済」 の 9 月 8 日号にちょうど掲載されていて、その同じページにはバングラデシュの健診を一緒にやっている若手医師の挑戦記事も掲載されている。記事にはないが、お二…
東京大学の総長室だよりなるものを読んでいたら次のような記事があった。 パネル討論の終盤で、蓮實先生から、東大生の男女比の偏りが一向に改善されていない、女子学生枠を設けてでも是正すべきというコメントが突然飛び出しました。少々戸惑いましたが、こ…
濱口監督の『寝ても覚めても』(2018) のホームページに蓮實さんが、「濱口監督の新作とともに、日本映画はその第三の黄金期へと孤独に、だが確実に足を踏み入れる。」とコメントしているけれど、本当にそうなんだとバングラデシュで新しい健診サービスのオー…
前回の山口絵理子さんのブログの記事は、健診を行なっているのが、自分がバングラデシュの健診プロジェクトで関係している人たちだということを抜きに大変感心した。バングラデシュでは、日本では当たり前で法令でも義務づけられている工場労働者に対する定…
マザーハウス社長の山口絵理子さんのブログ。 裸でも生きる ~25歳女性起業家の号泣戦記~ (講談社+α文庫) 作者: 山口絵理子 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2015/09/18 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (2件) を見る
これも 1920 年代に作られた曲だが、『彼奴は顔役だ!』(1939) にはさすがに使われていない。1954 年のクリップに、ナット・キング・コールとシャーリー・テンプルとのデュエットと紹介してあるのには笑ったが、もちろん真っ赤な嘘である。しかし、このクリッ…
1964 年 2 月 1 日にビートルズの “I Want to Hold Your Hand” が全米ビルボードで一位になった後の一時期をいわゆる “British Invasion” と言うわけだが、もちろん、ビートルズの音楽はアメリカのポピュラー音楽の変化を加速させはしたものの、アメリカのポ…
/l/ と/r/ ばかりやっていたら、周波数強調がかかりすぎて /l/ を聞くと耳がキンキンするので休憩。Harold Arlen 作曲、Johny Mercer 作詞による1946年のミュージカル “St. Louis Woman” の曲である。Barbara Streisand のものが最も有名だろう。 Free and e…
エラ・フィッツジェラルドが 歌詞を忘れて即興で歌っている中に、Bobby Darin の名前も出てくるが、37歳で亡くなったこの歌手による “Mack the Knife” は、最も有名なこの曲のカバーである。ベルリンで 1928 年に初めて上演されたベルトルト・ブレヒトの『三…
1959 年に Verve から出た Blossom Dearie によるピアノの弾き語りアルバムである。Dearie はこの前にパリで The Blue Stars というヴォーカル・グループを作って活動していたことがあって、そのグループには Michel Legrand の妹さんChristiane Legrand も…
山中貞雄の『百萬両の壺』で喜代三が唄う『櫛巻お藤の唄』は YouTube にはないので、歌詞だけ載せておこう。作詞は山中貞雄監督と言われている。松阪市には「しょんがい音頭」というのが今でも保存されているようだけど「しょんがいな」というのも多分同じ語…
インターネットが最悪だと思うのは、あたりに流通しているいかにも耳障りのよい言葉やイメージに同調させられてしまうときである。それが最良だと感じるときは、自分にとってはまるで現実感を欠いている時間的、空間的に隔たった潜在的なものが、いまここの…
フローベルの「愚かさとは、結論せずにはいられない心の動きにもとづくものである」という言葉は、蓮實重彥から教わったが、その個人的応用範囲は最近、ますます拡がってきており、たとえば「賞味期限」を過ぎた食品が一律に処分されているといった事態でさ…
原理主義者であることはとうに辞めてしまったので、「破壊的イノベーション」なんてもうどうでもよいのだが、それでも既存の業界を震撼させるイノベーションのことをなんでもかんでも「破壊的イノベーション」と、人智を超えた預言者を気取る輩達が呼ぶ風潮…
バングラデシュの農村部でのグラミンの活動他を見ていると、自分が一時期住んだことがある福岡県宗像郡で行われていた「定礼」のことに必然的に連想がいく。日本のUHC (Universal Health Coverage) においてユニークだとされる「国民健康保険」の成立の歴史…