英語
前回紹介した Dr. Geoff Lindsey の動画が興味深かったのは, 自分が浴びるほど見てきた黄金時代のハリウッド映画の中のTransatlantic English について関心を向けてくれたせいもある. 他の動画も見てみたが, 前の動画ほどではないものの, 英語教材としては群…
最近見た動画で, これが一番面白い. 「母音連続 (hiatus) 回避」を基本に整理すると, 英語の母音体系が簡単になるという話で, 内容は British English についてだが, とても役に立つなあ. もちろん動く音 (glide) である /j/, /w/ ぐらいは理解している必要…
YouTube をみていたら, Frank Muller による “The Great Gatsby” の朗読があった. 他の何よりもこの朗読が自分に英語を教えてくれた. 一体何回聴いただろう, いまでもたまに聴くことがある. Frank Muller はバイク事故が原因ですでにお亡くなりになったそう…
時間がなかったので、ちょっと前に取り上げた英語の話題を補足する。 1. 「マッシュ・ポテト」ではなく「マッシュド・ポテト」と書こうと、それは「スマホ」と同じように結局、日本語なんだからどっちでも良いという気がするが、mushed potatoes の英語の普…
1963 年の Lesley Gore のデビュー曲であり、Quincy Jones の最初のプロデュース曲でもある。 昨日の続きで、“Of course.” の f が通常、/f/ と無声化したり、“have to” や “has to” や “had to” の v や s や d が無声化したりするのは、別に特別な現象では…
下の曲を紹介した記事で、button の発音は息を溜めて破裂させる「閉鎖子音」/t/ の発音で息を破裂させるときに、次の子音 が同じ調音位置の /n/ なので、破裂した息はそのまま鼻腔に抜けていくという「鼻腔解放」を説明したことがある。なお、buttons and bo…
1965 年の The Supremes のこの曲は、キャンディーズやピンクレディーですら歌っており、ここであえて取り上げる積極的な理由など、どこにも見出せないのだが、バックのドラムが不気味なまでの機械的反復を刻む中で、ダイアナ・ロスが、そのリズムを超えた等…
昨日、 “Please Mr. Postman” の歌詞書く暇がなかったので、もう一度掲載する。コーラスの部分は重なっているところがよくわからなかったりして省略した部分もある。“You better” はもちろん、“You’d better” の had が完全に省略されたもの。 (Wait)Oh yes,…
この歌詞、いまだと内容に問題があるなあとは思うものの、ヒットさせた歌手 Joanie Sommers は「ジョニー・ソマーズ」と日本語では表記され、曲の “Johnny Get Angry” の日本語タイトルは『内気なジョニー』で両方とも「ジョニー」になっている一方で、英語…
これはクリスマス・ソングなんだな。下のもの以外にも数多くのカバーがある。歌詞は Patti Page のクリップにあるが、laying は lying の誤りであろう。lie と lay の違いって学校でさんざん勉強しているはずなんだけどネイティブの間違いを良く見る。それと…
1962 年のニール・セダカの曲で、とりたてて良い曲だとは思わないんだが、ある日本の曲を思い出したので。歌詞の “I'm on cloud number nine.” は「天に昇ったような気分」という意味で使われる。“the lucky devil” は、「運のいい奴」と言う意味で、“the lu…
1937 年、ロイ・デル・ルース監督の映画 “On the Avenue” の中の曲として、Irving Berlin が作った曲。日本では1937年12月に『抓って頂戴』という素晴らしい題名で封切られたものの、当局の注意を受けて『陽気な街』という残念な名称に改題されている。こん…
昨日は時間がなかったので、シンプルな曲だから、よもや歌詞に間違いはないだろうとよく確認しないで、その辺にあるものを適当に貼り付けたら、これがおかしくて修正するのに却って手間取ってしまった。間違っていた部分に、 I love you and you alone were …
直前の記事で、“Save the Last Dance for Me” のDoc Pomus の歌詞を掲載しなかったので。“and in whose arms you're gonna be” の whose は僕には /uːz/ と発音され前後の n と a にリエゾン気味になって聞こえる。 1960:The Drifters: Towa Carson: Dion: 1…
よく知られている1962 年の The Cascades のヒット曲。 英語のオノマトペには、yum-yum のように、まったく同じ音が繰り返される場合も多いが、この歌詞にある pitter-patter のように最初が i (/ɪ/)で、次が a (/æ/) になるようなパターンがあるなあ。たと…
ディズニー映画『ピノキオ』(1940) で Ukulele Ike こと、Cliff Edwards が歌った。よく使われる “out of the blue” という表現は歌詞にある “like a bolt out of the blue” が約まったもの。「青天の霹靂」の「霹靂」は落雷のことだから洋の東西で発想がま…
1937 年に作られた Rodgers & Hart の名曲。歌詞に、 Some things that happen for the first time seem to be happening again. とあるように、初めてのはずなのに初めてとは思えない、いつかどこかで同じような経験をした気がするという内容になっている。…
昨日の “Stardust” の歌詞に、 You wandered down the lane and far away, leaving me a song that will not die. という部分がある。far は単独では肯定文には使えないとされるが、away の程度を表す副詞としてなら肯定文においても使える。もちろん、far …
Ertha Kitt らしいパフォーマンス。貴方に私は高嶺の花なのよと、男をおちょくっている。“champagne taste on a beer budget” は、ビールしか買えないのにシャンぺンの趣味ということから、「身の丈に合わない趣味」という熟語にもなっている。 champagne の…
話題が戻って申し訳ないんだけど、“Do you know what time it is?” とか “You know what time it is!” は、やっぱりスラングとして使われることがあるんだなあ。インターネットに以下のような文章があった。これは、スタンダード曲の “I Didn’t Know What Ti…
Bea Wain が歌う “I Didn’t Know What Time It Was” が素敵だなあと思って後から記事に追加したんだけど、ニューヨークのブロンクス出身の彼女はほぼ一年前、ロスでお亡くなりになった。亡くなられたときは、100 歳であったというが、1930 年代の終わりには…
前回の記事の “I Didn't Know What Time It Was” で、Lorenz Hart が誰もが知っている日常表現をたくみにずらすことで、 新しい意味を見いだしているその手腕に、 やっぱりこの当時の米国のポピュラー音楽は懐が深いなあと感心する一方で、 わけがわからない…
Rodgers & Hart の愛の歓びが伝わってくる名曲だと思う。数多くのミュージシャンが演奏している。歌詞の最後に「いまや時がなんであるかを知っている (I know what time it is now)」といっているのに、邦題の『時さえ忘れて』にはガックリきてしまう。曲の…
ディズニー映画 『わんわん物語』(Lady and the Tramp, 1955) の中の「シャム猫の歌」である。Peggy Lee が歌っている。Siamese の発音は、/sàiəmíːz/。 We are Siamese if you pleaseWe are Siamese if you don't pleaseNow we lookin' over our new domcil…
Bert Kaempfert のインスツルメントもよい。 1964:Nat King Cole: ※ 日本語バージョン (V のところは very good といっている) L is for the way you look at meO is for the only one I seeV is very, very extraordinaryE is even more than anyone that y…
「祈り」という意味で prayer を /pre̍ɚ/ と正しく発音できる人を調べると、結局、高い確率で 1967 年の Dionne Warwick か 1968 年の Aretha Franklin の “I Say a Little Prayer” を聴いたか、まれに南沙織の「潮風のメロディ」の LP の『小さな願い』をか…
1943 年の Nat King Cole のヒット曲。タイトルは辞書にも「いい加減な気持ちを捨ててまっとうになる」という意味で出ている会話表現だが、もちろんこの曲からきている。この表現は “straighten up” だけでも使われる。 straighten の最後の子音の連続は “Bu…
この曲 (Have You Met Miss Jones?) はすでに紹介済みだが、1937年の Rodgers & Hart が作ったものを 1961 年に Sarah Vaughn が歌ったものである。スタンダードでは男性・女性を入れ替えて歌うのはよくあることだが、 Miss Jones を Old Jones に変えて歌っ…
1938 年の曲で当時、Artie Shaw 楽団にいた Helen Forrest が歌ったものがヒットした。Billie Holiday と Helen Forrest って、Artie Shaw 楽団で一緒に働いていた時期があるんだなあ。 1938:Billie Holiday: Mildred Bailey: Swing and Sway with Sammy Kay…
そういえば、Sarah Vaughn の S の後の a は /e/ で読む。augh は /ɑː/ でよい。 日本語の5つの母音と米語の母音を照らし合わせてみると「い」の附近にはより弛緩した /ɪ/ とより 緊張した /i/ がある。「う」の附近にはやはり、より弛緩した /ʊ/ とより 緊…