ノリの悪い日記

古今東西の映画、ポピュラー音楽、その他をいまここに交錯させながら随想します。

気晴らし (8)

近所の幼稚園に鯉のぼりが飾られていた。オダマキ。トウグミの花だろうか、ナツグミの花だろうか?ムベの花が別の場所にも咲いていた。ユウゲショウ (夕化粧) も明治時代に日本に持ち込まれたらしい。夕方に咲くのでこの名前がついたそうだが、いまでは時間…

気晴らし (7)

今月は蓮實重ーさんが古井由吉追悼の関係で、文芸三誌に寄稿されており、さらに「群像」ではインタビュー形式の『ショットとはなにか』までが始まったので、それらを追いかけるのに忙しく、本当はもう十分気晴らしになっている気がする。ジル・ドゥルーズは…

気晴らし (6)

クロマツの不思議な花。もとのところにもこもこついている黄色いのが雄花で、最初の写真の先端に三つついている赤っぽいのが雌花である。小さな公園にあるケヤキの木。この木が自宅から一番近くにあるケヤキの木である。若葉は木全体に満遍なく出てくるので…

気晴らし (5)

今日はスマートフォンのカメラで撮影。場所は昨日と同じ近所の泉の森公園。いつもと違う出入口から入るとすぐのところにアセビ (馬酔木) の花が咲いている。泉の森のタンポポは日本在来種のカントウタンポポが多い。セイヨウタンポポは萼片が反り返るので違…

気晴らし (4)

今日は近くの泉の森まで散歩に行けたので、そこら中に低木としてあるアオキの花をじっくり見れた。アオキには雄株と雌株があるが、下の写真は雄株の花、つまり雄花である。ハナイカダの雌株があった。通常、雌株には葉っぱの真ん中に蕾が一個しかつかない。…

気晴らし (3)

ハナカイドウ (花海棠)。蕾のときには色が濃く開花すると薄くなる。小津安二郎監督の 作品『秋日和』(1960) に、原節子を喩えて「雨に悩める海棠」という言葉が出てくるのを思い出した。もちろん、玄宗皇帝が楊貴妃を喩えた「海棠の睡り未だ足らず」は有名で…

気晴らし(2)

昨日の続き。シロヤマブキは前回紹介したがヤマブキも近くで咲いていた。つぎはスミレ。スミレはいろんな種類があってよくわからない。下の写真はニオイタチツボスミレだろうか?公園にあるカリン (花梨) の木が若葉とともに花をつけている。花梨の木は木肌…

気晴らし

気晴らしである。前回の記事でも触れたけど草木の名前は疎いので、下記に書いていることは散歩している者の独り言に過ぎず間違っている可能性は十分にあることをあらかじめ断っておく。木瓜 (ボケ) のオレンジの花が咲いていた。葉の先が丸いし、トゲが多い…

オオイヌノフグリ

送ってきた人生のその貧しさのせいで、草木の名前と実物が簡単には一致しない。近くを散歩してこれはなんだろう?と木や草を見ても名前が一緒に出てこないことはしばしばだし、小説を読んで草木の名前が登場しても実物の姿や花の香りを想像できないことが多…

bio + topos

座間市の栗原遊水地周辺を散歩した。この遊水地は下流で相模川に注ぎ込む目久尻川が氾濫する怖れがあるときのために人工的に造られた三つの調節池だが、そのうちのひとつは、いわゆるビオトープ (biotop, bio と topos の合成語) として、普段も水をたたえつ…

歩数データ

在宅勤務の影響が歩行数にどう現れているか、自分のスマートフォンに記録されている 2 月と 3 月の毎日の歩数データを比較してみたりした。5 % の有意水準で F 検定すると、等分散であるという仮説は棄却された (なお、それぞれのデータは、シャピロ・ウィル…

春雪

昨日は近くの芹沢公園とその周辺を散歩した。養蜂場があるのを見つけた。家で仕事をするとどうしても歩く機会が少なくなってしまうし、もともと人だかりのするところなどわざわざ歩きたいと思わない。いまの季節だったら土手の菫とか土筆とかを見たり、鶯が…

すみれの花咲く頃

小田急線の玉川学園前駅から歩いて町田市の薬師池公園へ行った。そうしたら、またカタクリ (学名: Erythronium japonicum ) を見つけて嬉しくなった。神奈川県では絶滅危惧 1B、東京都は西多摩では準絶滅危惧だがその他の地域では絶滅危惧 ll 類である。本来…

堅香子

この間、近所にある「泉の森」で蕾が出ていたのを見かけたカタクリが、春分の日の今日、ふたたび行くと開花していた。大伴家持が井戸で水を汲む乙女たちに託して詠んだ気持ちもよくわかる可憐な春の妖精の姿であった。というわけで、ザ・ピーナッツの『乙女…

潜在的なものが目覚めるとき

前にもどこかで書いた気がするが、アブダクションとは C. S. パースが「演繹」「帰納」とは異なる次のような推論として導入したものである。:出来事 q がある:仮説 p だったら q を矛盾なく説明できる:だったら仮説 p はいくつも存在しえる解釈のひとつに…