ノリの悪い日記

古今東西の映画、ポピュラー音楽、その他をいまここに交錯させながら随想します。

気晴らし (38)

ムシトリナデシコ。すでに (35) で南方熊楠による解説をあげておいた。なお、食虫植物ではなく茎の一部に分泌される粘着物にアリなどの小虫がくっつくことがあるだけである。欧州原産だが日本でも米国でも野生化している。写真は道端に咲いていたもの。ハナ…

気晴らし (37)

近所の公園の傍を通るとユリノキに花が咲いていた。北アメリカ中部原産で日本には明治初期に種がもたらされ、東京国立博物館のユリノキはその種の一つから育ったものである。日本 (本州) の各所でも千数百万年前の化石としてユリノキが発見されているそうだ…

気晴らし (36)

近所の「泉の森」は鵠沼海岸で相模湾に注ぐ引地川の源流にあたるが、本当の水源にあたるところは立入が禁止されている。その水源から水が流れ出すところに白い花が浮かんでいた。見ればエゴノキの花である。柵越しに水源の方を見るとエゴノキが水面 (みなも)…

気晴らし (35)

エゴノキの花。近所ではこの美しい花がなかなか見つけられなかった。桜のように花びらが散るのではなく花全体が落花する。本来白花だが写真は園芸種と思われる (英語名は "Japanese snowbell" である)。牧野富太郎先生は『植物記』で、萬葉集にでてくる山ヂ…

気晴らし (34)

トコナツ (常夏)。中国から伝わった石竹 (唐撫子) が江戸後期に品種改良されたものがトコナツ(常夏)であるが、現在見る「トコナツナデシコ」が江戸後期に品種改良されたものと同じかどうかはわからない。ともかく写真の開花期間の長い花は一般的にトコナツと…

気晴らし (33)

タツタナデシコ。英語の pink という単語はもちろん現在では色の名前を指すのが普通だが、もともとはこの花の名前が pink と呼ばれるようになり、色を喩えるのにこの花の名前の pink が使われるようになったもの。逆ではない。英語の辞書で pink を調べると…

気晴らし (32)

シコタンハコベ。普通のハコベと違って花が大きい。葯が赤い状態の花はなく残念。花弁の数は五枚。カワラナデシコ。単に「撫子」、または「大和撫子」ということが多い。秋の七草のひとつだが開花期間は長く、実際いまは 5 月だがもう咲いている。道端に咲い…

気晴らし (31)

「考える人」でやっていた蓮實さんへのロング・インタビューがとうとう終わってしまった。今日の回 (第 5 回) は聞き手をつとめられたホ・ムニョン氏のインタビュー後記で、最初に引用されているのは 1996 年に東京大学出版会から出された『知のモラル』(小…

気晴らし (30)

アヤメ。あの模様はやっぱり虫たちに中へ入るよう促すための目印なんだろうか。キンテマリ。タチアオイ。この花を見ると季節が夏に確実に移行しているのを感じる。気の早いアジサイも咲きはじめている。ブラシノキを見つけた。開花が楽しみ。現在の姿からは…

気晴らし (29)

ちょっと来ない間に、泉の森でも花菖蒲、黄菖蒲、アヤメが咲いていた。花菖蒲を見ながらよく考えてみるとこの花の萼って一番大きい黄色い筋が中心にはいっているものである(黄色の筋は花菖蒲をアヤメ、杜若から区別するのによい目印となる)。その上にある萼…