ノリの悪い日記

古今東西の映画、ポピュラー音楽、その他をいまここに交錯させながら随想します。

Let’s Twist Again

去年のクリスマス前にツイストの動画を見て脳内暴走が始まったので、ほどほどにしておきたいが、Chubby Checker のこのクリップだけは 1 億回以上の視聴がわかってしまう。ツイスト・ダンスは痩せるとか宣伝して 60 年代初頭に流行したこのダンスをもう一度…

Hurt

それほどメジャーとは言えないだろう、イタリア系アメリカ人である女性歌手ティミ・ユーロー (Timi Yuro) の黒人歌手のようにソウルフルな 60 年代初期の曲、『涙が頬をぬらすとき』(1962, What’s a Matter Baby) とか デビュー曲である『涙の想い出』(1961,…

堀内敬三

瀬川昌久さんがよく語るように、前回の記事で出た堀内敬三は、日本のジャズ黎明期において二村定一が歌った『私の青空』『アラビヤの唄』に訳詞を提供したりして、日本におけるジャズの受容に功績がありながら、戦時中は一転して軍国主義に迎合し音楽の大政…

Song of the Vagabonds

今月号の文芸誌『群像』に松竹の城戸四郎について蓮實重彥が書いていたので『蒲田行進曲』の元歌である “Song of the Vagabonds” を掲載する。 前回記事の日本映画第一次黄金期の1936年についてもう少しだけ書くと、日本の年間映画館入場者数はこの年、 2.5 …

祇園の姉妹 / 残菊物語

1936 年というと、日本では、2.26 事件が起き東京に戒厳令がひかれた年にあたるが、この年、日本映画に奇跡が起きる。「第一映画社」という、いささか胡散臭い映画会社から、女性映画を専門にした溝口健二監督によって『浪華悲歌』『祇園の姉妹』という二本…

Star Eyes

眼に星が宿るのは少女漫画だけの表現ではない。この曲は、チャーリー・パーカーが取り上げた影響でスタンダードになったんだな。マイルスも吹いているが、この頃はまだ駆け出し。もともとはヴィンセント・ミネリの 初期の映画 “I Dood It” (1943) で使われた…

雑感

前回の記事で紹介した女性医師の起業内容(赤ちゃんの寝かしつけ相談) が、「週刊 東洋経済」 の 9 月 8 日号にちょうど掲載されていて、その同じページにはバングラデシュの健診を一緒にやっている若手医師の挑戦記事も掲載されている。記事にはないが、お二…

女子学生比率

東京大学の総長室だよりなるものを読んでいたら次のような記事があった。 パネル討論の終盤で、蓮實先生から、東大生の男女比の偏りが一向に改善されていない、女子学生枠を設けてでも是正すべきというコメントが突然飛び出しました。少々戸惑いましたが、こ…

一人二役の映画

雑誌ユリイカの濱口竜介監督 ——『ハッピーアワー』(2015) と『寝ても覚めても』(2018) しか見たことがない——の特集号を初めて読んだけど、冒頭の蓮實重彥さんとの対談で、イメージの類似を扱った映画の例として、ヒッチコックの『めまい』(1958) を蓮實さん…

寝ても覚めても

『寝ても覚めても』(2018) は映画館に行ったけれども、公開中だから何も書かない。代わりに昨日の記事を補足すると『めまい』(1958) ではキム・ノヴァクが前半ではマデリンを演じ、後半はジュディを演じてその二人が実は同一人物であったという、よくある話…

Twilight Time

日本に帰ってくると暑いのなんのって。バングラデシュの方がましだった。まるで『寝ても覚めても』(2018) の公開日にあわせて帰ってきたようだけど、それは違うぞ。見る前に余計なものは読まないようにしているが、東出昌大が一人二役らしい。ヒッチコックの…

日本映画、第三の黄金期

濱口監督の『寝ても覚めても』(2018) のホームページに蓮實さんが、「濱口監督の新作とともに、日本映画はその第三の黄金期へと孤独に、だが確実に足を踏み入れる。」とコメントしているけれど、本当にそうなんだとバングラデシュで新しい健診サービスのオー…

Cherry Pink and Apple Blossom White

シンガポールのチャンギ空港で待っている間が無聊なのでこれを聞こう。すぐ下のクリップは最近のものだと思うけど、今でもこの曲が演奏されたり歌われたり、踊られたりしているんだなあ。見てるだけで楽しくなる。 1950:André Claveau: Georgia Gibbs: 1951:…

It’s Been a Long Long Time

明日からバングラデシュだけど、先月も行ったばかりで「ひさしぶり」感はまったくなし。この曲は第二次世界大戦の終わりとも重なって、当時大ヒットしたという。歌詞は Doris Day の歌をもとにした。 1945:Kitty Kallen w/ Harry James Orchestra: Bing Cros…

Scarlet Ribbons

これはクリスマス・ソングなんだな。下のもの以外にも数多くのカバーがある。歌詞は Patti Page のクリップにあるが、laying は lying の誤りであろう。lie と lay の違いって学校でさんざん勉強しているはずなんだけどネイティブの間違いを良く見る。それと…