前の記事の続き. 算数の文章題って, 答えを書くと文章が長くなってしまうんだが, 下のように書くと少しは見通しがよい気がする.
【問】
A さんと B さんの所持金の比は 4 : 1 でしたが,2 人とも 600 円のおこづかいをもらって 2 人の所持金の比が 3 : 1 になりました. B さんははじめいくらもっていましたか.
(解)
下の図より, Bさんははじめ,
600 円 × (6 × 1/3)
= 600 円 × 2
= 1200 円
もっていた。
【問】
今から 2 年前, 母の年令は息子の年令の 5 倍でしたが, 今から 16 年後にちょうど 2 倍になります. 現在の母の年令を求めなさい.
(解)
2 年前の母の年令は,
18 才 × 4/3 × 5/4
= 18 才 × 5/3
= 30 才
現在の年令は
30 才 + 2 才 = 32 才.
【問】
Aさんと B さんの所持金の比は 3 : 2 でしたが,Aさんが B さんに 50 円あげたため 2 人の所持金の比が 4 : 3 になりました. Aさんははじめいくらもっていましたか.
(解)
下図より, A さんははじめ,
50 円 × 35 × 3/5
= 50 円 × 21
= 1050 円
もっていた.
【問】
何人かの子どもにあめを配ります. 1 人に 5 個ずつ配ると 10 個余り, 7 個ずつ配ると 4 個不足する. 子どもの人数とあめの個数を求めなさい.
(解)
子どもの人数は 14 人 × 1/2 = 7 人.
あめの数 − 10 = 35
から,
あめの数 = 45
あめは 45 個.
【問】
はじめに, 兄と弟がもっている鉛筆の本数の比は でしたが, 兄が友達から鉛筆を 本もらい, 弟は友達に鉛筆を 本あげたので, 兄と弟の鉛筆の本数の比は になりました. はじめに兄がもっていた鉛筆の本数を求めなさい.
(解)
12 本もらった兄の鉛筆の本数は,
88/7 本 × 7/11 × 12 = 96 本
したがって, はじめに兄は,
96 本 − 12 本 = 84 本
もっていた.
【問】
A 中学と B 中学の受験者数の比は 4 : 5 で, 合格者数はそれぞれ 120 人と 180 人, 不合格者数の比は 5 : 6 でした. A 中学の受験者数を求めなさい.
(解)
下の図より, A 中学不合格者数は,
30 人 × (4 × 5) = 600 人
したがって, A 中学受験者者数は,
120 人 + 600 人 = 720 人
【問】
ある駅伝大会では, 参加チームそれぞれにお菓子とみかんの個数の比が 7 : 5 になるように配ると, お菓子は 5 個, みかんは 2 個余る予定でした. ところが, 参加チームが増えたため, お菓子とみかんの個数の比を 3 : 2 にして配ったところ, お菓子は 1 個, みかんは 6 個余りました. お菓子は全部で何個ありますか.
(解)
お菓子は,
4 個 × 60 × 3/5 + 1 個 = 145 個
ある.
※ 以下は, 大正時代の入試問題.
【問】
其中學校の二年生は一年生より 20 人少なくして三年生より 30 人多く, 又四年生は三年生より 20 人少なくして五年生より 15 人多し. 而して五年生は生徒總員の 1/10 なり. 各學年の生徒の數如何.
【解】
二年生 = 一年生 − 20 人
三年生 = 一年生 − 50 人
四年生 = 一年生 − 70 人
五年生 = 一年生 − 85 人
これから,
一年生 = 五年生 + 85 人
二年生 = 五年生 + 65 人
三年生 = 五年生 + 35 人
四年生 = 五年生 + 15 人
一年生から四年生までの人員は
五年生 × 4 + 200 人
下図より, 五年生は,
200 人 × 1/5 = 40 人
以下,
一年生 = 125 人
二年生 = 105 人
三年生 = 75 人
四年生 = 55 人
※ 以下のような計算は式に頼らず理解できることが重要だろう.