ノリの悪い日記

古今東西の映画、ポピュラー音楽、その他をいまここに交錯させながら随想します。

神奈川県公立高校入試問題から

2017 年度の問題である. ときどきというか, しばしばというか, 入試問題の過去問集に掲載されている解答になぜこんな不思議な解き方をするのだろうと思うことがある (人のことは言えないが).

【問】

【解】
問題集の解答では  BG を延長して求めているのだが, なぜ比を求めるところの線をわざわざ伸ばすのか不思議な解き方をするなあと思った. 普通に,  G を通る平行線を引けばよいではないか.

台形  CDEF を横切る平行線の線分  KG の長さを求めるのはよくある基本問題の一つである. 加重平均で求める方法もあるのでここではそれで求めてみる (もちろん, 台形に対角線を引いて二つの三角形に分割して線分の和として求めてもよい).  AD = 1 とすると,

 \displaystyle{FC = \frac{1}{4}}
 \displaystyle{ED= \frac{1}{2}}

から,

 \displaystyle{KG= \frac{1}{3}\cdot \frac{1}{4}+ \frac{2}{3}\cdot \frac{1}{2} = \frac{5}{12}}

したがって,  BH: HG = BF:KG から,

 \displaystyle{BH: HG =\frac{3}{4}:\frac{5}{12}= 9:5}

である.//

次の問題の最後の問 (ウ) の解答も難しかったなあ. 読んで理解するだけで, かなり時間がかかった. その解答のやり方で制限時間内にやれる自信は自分にはないと思った.

【問】

【(ウ) の解】

 A(2,2),  D(1,1),  C(-3,-3), E(3,-1) である. 三角形の面積比の考え方を使って CD:CA = 4:5 であるので  CF: CE =5:8 になるようにすれば,

 \triangle CDF: \triangle CAE = 1:2

となる. つまり, F CE5:3 に内分する点である. 高校数学的に  F x 座標を加重平均で求めれば (もちろん平行線の比でも求められる),

 \displaystyle{x= \frac{3}{8}\cdot (-3) + \frac{5}{8}\cdot 3  = \frac{3}{4}}

である. //