平成 年度神奈川県公立高校入試問題. 何ということはない問題である. しかし, 別解を思いつかなかった. 一つだけ見つけて, 結構役に立ちそうなこともわかったので, メモしておく.
円に内接する 角形の対角線が直交するならば, 組の対辺の長さの平方和は, 外接円の直径の平方に等しい.
【問】図のように, 点 を線分 と線分 が垂直になるようにとる. , , のとき, 線分 の長さを求めなさい.
【別解】
および は, それぞれ半円の弧の長さに等しいことから, 下図において, , である.
から, 外接円の直径 は,
である. したがって, ピタゴラスの定理から,
なので,
,
である. トレミーの定理から,
となり,
である.//
※ なお, , がいえるので, このことからも最初の命題は容易に証明できる.
※ ところで の距離はいくつなのであろう?
だから,
より,
したがって,
である. なお, この計算をやらなくても, 後で見るように方べきが と簡単にわかるので, 外接円の半径を使って,
として求める方が簡便である.
//
※ 上の検討をして, もう一つ別解を思いついた.
【別解 】
から,
.
外接円の半径は,
.
すぐ上の図で,
.
しかるに,
だから,
//
※ 最初に解いたのは, 以下のような普通の方法である.
から,
.
ピタゴラスの定理から,
.
したがって,
.
方べきの定理 (相似図形を使うのと同じことである) から,
なので,
.
したがって,
である.
補足として, とおいて
から,
を求め,
,
とし,
を求め, 以下同じ計算をするやり方は簡便であり, おそらく (方べきの定理を相似に言い換えれば) 想定されているだろう解き方である.
//
※ 最初の命題は以下のようにしても証明できる.
上図で, の中点を , の中点を とし, それらの点からそれぞれ垂線を引くと, 円の中心で交わる.
だから,
であるが, 方べきの定理により,
なので, 円の直径を とすれば,
である.//