初の長編アニメーション映画といわれるディズニー映画 『白雪姫』(Snow White and the Seven Dwarfs, 1937) でこの曲が使われており、いまでは YouTube でその曲が流れている映画の場面のひとつを簡単に確認できる。ノリが悪いのでもしかしたら違うと否定されるかもしれないが、タイトルだけ読めば “It Had to Be You” とか “I Must Have That Man” とか “My Blue Heaven” とか “Always” とかと同じく結婚式の披露宴で流すことが許されるジャズの曲の一つであり、“I Found a New Baby” のようにもしかしたら誤解を与えるといったこともなく、“Anything Goes” や “I Can’t Get Started” のように責任問題に発展しかねない曲名でもないだろう。けれどもジャズの場合、演奏の解釈の幅が広いので、タイトルだけ見て “Someday My Prince Will Come” だったらなんでもよいというイメージの問題ではもちろんなく、たとえばマイルス・デイビスの演奏のように低音が持続するようなものは使い方がかなり難しいと思う。
Dave Brubeck が娘さんのディズニー・メドレーのレコードを聴いてジャズアレンジしてから盛んに取り上げられるようになったため、あまり古い録音が見当たらず残念である。強いて言えば Helen Merrill が 60 年代に東京で録音しているのが珍しかった。最近では浜崎あゆみも歌っている。
1937:
Adriana Caselotti (Snow White):
Gracie Fields:
1957:
Dave Brubeck Quartet:
1959:
Bill Evans Trio:
1961:
Mils Davis:
※ Miles Davis (tr), Hank Mobley, John Coltrane (ts), Wynton Kelly (p), Paul Chambers (b), Jimmy Cobb (d)//
Wynton Kelly:
1962:
Grant Green:
1963:
Oscar Peterson & Nelson Riddle:
Helen Merrill: