キャロル・ロンバードより生まれは7年遅いが、ロンバードより 2 歳若い 31 歳で他界した桑野通子のモダンガール振り抜きでは、小津安二郎監督の『淑女は何を忘れたか』(1937) の魅力は語れない。
蓮實重彥の『伯爵夫人』にも引用された「地球儀」の場面。
小説の引用の部分はこうなっている。
蓬子はすっくと立ちあがって人さし指で倫敦製の地球儀をつんと勢いよく回し、北海道の位置をぴたりと指さしてそれを止めると
「北極」が「北海道」になっているのが可笑しい。
この場面で使われているのは、渡邊はま子の曲である。
同じレコードの片面は、古川ロッパのこの曲だったらしい。
これで終わるのもあまりといえばあまりと思うので、渡邊はま子の名曲を並べる。
支那の夜:
何日君再来:
蘇州夜曲:
桑港のチャイナ街: