包除原理 を使う入試問題を探していたら, 2023 年の東大の文理共通問題があったのでやってみる. この問題の問 (2) まで解くつもりなら, 問 (1) を (2) につながるようにどう解くかということが大事になる. もちろん問 (2) を捨てる場合にはこの限りではなく, 普通に解けばよい. 黒玉は 個しかないので で極端に複雑にならずいけるだろうという予想は立てられる.
【問】
(1)
(2) につなげるために, この問は重複組合せを使って (2) を解くための構想を確認しながら解く.
まず赤玉 個を最初に並べる.
ここで, 赤玉が隣り合わないので, を置かれる玉の個数として (まず玉を区別しないで考える),
が成り立つ.
と可逆な変数変換をして,
とすると, 整数解の順序対,
の個数は, 重複組合せより,
で与えられる. したがって, の順序対の個数も で与えられる.
求める確率 は, 玉の区別を考慮して,
(2)
(1) での赤玉を最初に並べるセッティングをそのまま使って, 黒玉も隣り合わない場合の数を で求める.
全体集合 の濃度は, (1) で求めた通りで,
つの黒玉を とし,
: と が隣り合う.
: と が隣り合う.
: と が隣り合う.
として, より求める場合の数は, (隣り合う黒玉は つにまとめて考えるという常套手段を使って)
したがって, 求める条件付き確率 は,
これから,
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