ノリの悪い日記

古今東西の映画、ポピュラー音楽、その他をいまここに交錯させながら随想します。

京都大学入試問題から

2010 年京都大学理系甲の問題である. 空間ベクトルで解くのが普通だろうが, (馬鹿らしいので) 敢えて使わずに高校入試問題的に解いてみる.

※ 中学の段階では「ねじれ」の位置にある 2 直線 (交わらずかつ平行でもない 2 直線) の成す角のことをちゃんと教えないが, これは  2 直線の一方, または両方を平行移動させて交わらせたときにできる角のことである. どのように二つの直線を平行移動して交わらせてもこの角は同一である (ここでは証明しない). 特にこの角が直角のとき, このねじれの位置にある  2 直線は垂直であるという. 平面幾何の定義では直角をなして交わる (直交する) 2 直線のことだけを垂直と呼んだから注意しておく. 平面幾何では交わらずかつ平行でもない 2 本の直線は存在しないから, この定義でよかったのである.

【問】

【解】
 C から, AB に垂線を下ろし, その足を E とする. (仮設より) ABCD は垂直なので,  AB は, 平面 ECD と垂直である. したがって,  AB は, ED と垂直である.

四面体の展開部分図を下に示す.

 \angle ADB = \angle ACB = 90^\circ

なので, 四角形 ADBC は同一円周上にある. また,  AB は円の直径である. 四角形 ADBC の対角線は直交しているので,  AC = AD, BC = BD であることがすぐにわかる (円の中心から弦への垂線は弦の垂直二等分線である). 立体図に戻って,  AM, BM は, 二等辺三角形の垂直二等分線である. したがって,  AM,  BM は,  CD と直交する. 以上から,  AM,  BM を含む平面  P は, 辺 CD と直交する.

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