2022-07-22 雑記 ジョン・フォード 蓮實重彥 蓮實重彥の『ジョン・フォード論』が上梓され手元に届いた。その書物の感触を確かめるためにパラパラと頁をめくっていると、ジョン・フォードの比類なく美しい映画について書かれた比類なく素晴らしい批評の言葉が波のうねりのように打ち寄せてくる。不図、『逃亡者』のドロレス ・デル・リオについて書かれているところが目にとまり、気づいてみるといつのまにかそこから読み耽っていた。思えば四十年以上同じことをしているのだ。多分これからも同じだろう。