ノリの悪い日記

古今東西の映画、ポピュラー音楽、その他をいまここに交錯させながら随想します。

竹取物語 (4)

いつれもをとりまさりおはしまさねは御心
さしのほとはみゆへしつかうまつらん事は
それになんさたむへきといへはこれよき事
なり人のうらみもあるましといふ五人の
人々もよき事なりといへはおきないりていふ
かくやひめ石つくりの御子には佛の御石の
はちといふ物ありそれを取て給へといふくら
もちの御子には東の海にほうらいといふ山
あるなりそれにしろかねをねとしこかねを
くきとししろき玉をみとしてたてる木
ありそれ一えたおりてたまはらんといふいま
ひとりにはもろこしにある火ねすみのかは
きぬを給へ大伴の大納言にはたつのくひに
五色にひかる玉ありそれをとりてたまへ
いそのかみの中納言にはつはくらめのもてる
こやすの貝とりて給へといふおきなかたき
事にこそあなれ此國にあるものにもあらす

かくかたき事をはいかに申さんといふかく
やひめなにかかたからんといへはおきなとも
あれかくもあれ申さんとて出てかくなん
聞ゆるやうに見(せ)給へといへは御子たち上達
部きゝてをいらかにあたりよりたになあ
りきそとやはのたまはぬと云てうんして
みなかへりぬるを此女みては世にあるま
しき心ちのしけれはてんちくにある
物ももてこぬものかはとおもひめくらして
いしつくりの御子はこゝろのしたくある人
にて天ちくに二つとなきはちを百萬里
のほといきたりともいかてかとるへきと思ひ
てかくやめのもとにはけふなん天ちくへ
石のはちとりにまかるときかせて三年は
かり大和の國とをちのこほりにある山
寺にひんするのまへなるはちのひたくろ
にすみつきたるをとりてにしきのふく
ろに入てつくり花のえたにつけて
かくやひめの家にもてきてみせけれは