「発見的研究法」と副題がついている清宮俊雄の著書『幾何学』にあるターナーの定理の証明. 「清宮の定理」は, 直前の記事にあるようにターナー (Turner) の定理の拡張によって得られたとされている.
【定理】
の外接円 に関してたがいに反転をなす 点を , とし, 辺 , , に関する点 の対称点をそれぞれ , , とする. 直線 , , が , , と交わる点をそれぞれ , , とすると, 点 , , は 直線上にある.
【証明】
証明の方針は, にメネラウスの定理の逆を適用して, 点 , , が同一直線上にあることを示すことである.
ここで, 最後の式は 番目の式の分母の順序を入替えただけである.
ここで, であることを示す.
円 について 点 , は互いに反転の関係にあるから,
方べきの定理の逆により, , , は同一円周上にあり, はこの円の接線であるから, 接弦定理により,
と円 の交点を とすると, と はともに円 の半径だから, であり,
したがって,
つまり,
は を軸として を対称移動した点だから,
したがって,
上と同様にして,
円周角から,
なので,
がいえた. このことから,
同様にして,
以上から,
よってメネラウスの定理の逆により, 点 , , は 直線上にある.
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