難問揃いで知られる 年の東大理科の問題のひとつ. 眠いし, かなり難易度高いので, まず問 だけやった. も普通に解こうとするとすごいことになりそうなので, 記事 の平均変化率の方法を活用して解くことを考えた.
※ 問 もその後, 解いたので, この記事に追記する. 対称性を利用することをなかなか思いつかなかった.
【問】
【解】
まず, の条件を使って,
とおく. 微分すると,
で極大, で極小をとるとすると,
, から,
, と上の式を使って,
となり, 両式の各辺をそれぞれ足して, より,
また, 両式の各辺をそれぞれ引いて,
となる.
から,
なので, となり, これから, , で, 式から, となる. 以上より,
は , , , をとる連続な関数だから, 問の条件を満たす は, , , でそれぞれ少なくとも 回, と交るが, 交点の総数は を超えることはないから, 結局, で, は, とちょうど 回交わる. したがって, で, は, と交点を持つことはない.
まったく, 同様の議論を, 今度は について考察すると, で, は, とちょうど 回交わる. したがって, で, は, と交点を持つことはない.
そうすると, で は, を常にみたす. つまり, をみたす.
※ ややこしく書くとこうなる.
中間値の定理を使うために, 実数全体で連続な を定義すると, , である. したがって, 中間値の定理から, となる が少なくともひとつ存在する.
さらに, または であれば, 中間値の定理から, となる が, , にそれぞれ少なくともひとつ存在する. また, または であれば, その点が交点である. なお, , は が連続であることに矛盾する.
次多項式の交点の総数は を超えることはないから, 結局, で, は, とちょうど 回交わる.
上のことから, で, と は交点をもたない. したがって, とならず, 中間値の定理 (の対偶) により, ( のときは, ) と異符号にもならないので,
である.
同様に, では, とならず, ( のときは, ) と異符号にもならないので,
である.
同じ議論を ですれば, では,
,
では,
である.
以上併せて, で,
が成立し, でも,
が成立する. つまり, で, がいえた.
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※ 問 の別解.
まず, の条件を使って,
とするところまでは同じ. は, と極大値 () のところで接点を持つので,
としたとき,
は, 重解をもつ. したがって,
なお, 解と係数の関係から, であることもわかる.
同様に は, と極小値 () のところで接点を持つので,
としたとき,
は, 重解をもつ. したがって,
なお, 解と係数の関係から, であることもわかる.
から, , が出て, と求まる. また, , である.
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※ 次関数のグラフの対称性を利用すると, 問 は更に簡単に解ける.
まず, グラフの対称性 (いわゆる, " ルール") から, 極大, 極小の点がそれぞれ, , であることがわかる.
から,
で, 解と係数の関係から,
, したがって, となる. また, なので, , である.
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