最初の問は, 黄金比 を使って計算量を減らせる問題.
とか
の三角比は入試にはそれなりに出題されている. これはたしか東大の入試問題だったと思う.
【問】
,
とおく. このとき, 以下のことが成り立つことを示せ.
および
は有理数である.
任意の自然数
に対し,
は整数である.
【解】
の正の解を
とおく.
から,
である. また,
から,
である. したがって,
となり, 有理数で表せる.
のとき,
,
に
についての帰納法の仮定を使えば,
は整数なので, 題意は示される.
//
※ クレジットカードの縦横比は, ほぼ の黄金長方形のものである. 黄金長方形にはいろいろな性質が知られており, たとえば下図のような関係もそのひとつである.
※ 正 角形は, 黄金比
に富んだ図形として知られている.
である. 正
角形の
辺の長さを
とし, 対角線の長さを
とすれば,
なので,
である.
と
が相似二等辺三角形であることより,
となり, これから,
である. 解は, から,
と求まる.
正 角形に存在する
つの三角形は, 「黄金三角形」と呼ばれる. 下図の最初にある鈍角黄金三角形において,
,
とすれば,
であることはすぐにわかる. 鋭角黄金三角形では, ,
であり, これから,
であることがわかる.
を,
として,
と変形できる. なので当然だが……
なお, である.