年の京大理系の問題.
【問】
与えられた自然数 に対し, 数列
を
,
によって定める. ただし実数 に対し,
は
を超えない最大の整数を表す.
および
のとき, 数列
を求めよ.
すべての自然数
に対し, 次の
つの不等式
,
が成り立つことを示せ.
ならば,
以上のすべての整数
に対し,
であることを示し, このときの
の値を求めよ.
【解】
のとき:
,
,
,
のとき,
のとき:
,
,
,
のとき,
まず, が成立することを数学的帰納法で示す. なお,
は, 単調増加関数である. (なぜなら,
であれば,
から, となり,
,
は整数なので,
となるからである.)
は自然数だから,
で, したがって,
となる. つまり, が成立する.
と仮定すると,
から,
となる. したがって, が成立する.
以上から, が成立する.
次に,
(
は自然数)
となる自然数 がある
で存在したと仮定し, その最小のものを
(
) とする. 先ほどの結論から,
であるが,
から,
となり, これと仮定から,
となる. は整数だから,
とわかる ( は偶数である).
ところが,
から,
で,
となり, は,
となる自然数の最小値であったことに矛盾する. したがって, 任意の自然数
に対して,
となる.
を自然数とし,
とおく.
のとき, 問の条件から,
が成立.
で
と仮定すると,
となって, でも成立. したがって, すべての自然数
で,
となり, このことから,
以上のすべての整数
に対し,
であることがいえた.
このとき とおくと,
から,
となるが,
から,
となって,
となる. また問 で証明した命題から,
なので,
である. つの不等式の共通部分から,
となる. ,
は整数なので,
または
である.
より,
が偶数のとき:
が奇数のとき:
となる.//