過去の入試問題から. 解いてから, すでに以前の記事で紹介済みであることに気がついた.
【問】
整数 に対し
とおき,
と定める. ただし, は虚数単位を表す. このとき,
が任意の に対して成り立つような正の整数 をすべて求めよ.
【解】
は, 任意の について整数となる。 を で割った余りに, の値を対応させる写像
,
は全単射であるので, 任意の整数 について,
()
を満たす正の整数 を求めればよい.
をある整数として、上記の条件は
となり, これから整数 についての恒等式,
が得られる.
上式において とすると、
となるが, と は 互いに素なので, または である.
さらに, とすると
となるが, 上式を満たせるのは,
のときだけである. 逆に, ならば,
は任意の で成立する. は正の整数であることから,
( の正の倍数)
である. //