図形ばかり続いたので, たまには, 整数をやる. 京大の2010年.
【問】
次の問に答えよ.
を正の整数, とする. は, で割り切れるが, では割り切れないことを示せ.
を正の偶数とする. が で割り切れるならば または, であることを示せ.
【解】
は, 数学的帰納法で証明する.
のとき, だが, で割り切れるが, ではわりきれないので成立する.
で成立するとする. のとき,
帰納法の仮定から, は, では割り切れるが, では割り切れない.
一方,
だから, は偶数であるものの では割り切れない. つまり, は, では割り切れるが, では割り切れない. よって についても成立するので, 題意は証明された.
を正の整数, を正の奇数として,
とおく.
ここで,
(左辺の項の数は 個)
なので, の素因数 は, すべて に存在する. 問 の結果を言いかえれば, の素因数 の指数は, である.
ところが, 問 の仮設より, は, で割りきることができるので,
でなければならない.
を満たすのは, のときだけである. のとき, を満たすのは, で, のとき, を満たすのも だけである. これから, は または であることが言えた.//