正方形 の辺 上の点を とし, 直線 が直線 と交わる点を とすれば, である.
線分 の中点を とすると,
であるから,
であることを示せばよい. そのために, で が鈍角であることを示せばよい.
は直角三角形 の斜辺の中点なので, は二等辺三角形 であり, したがって,
である. は の頂点 における外角なので,
である. したがって, は鈍角である.//
を最小辺とする の内部に任意の点 をとれば,
である.
を通り, に平行な直線と との交点を とする. また, を通り, に平行な直線と との交点を とする.
は平行四辺形で, したがって
である. であることを示すために, について であることを以下に示す.
は仮定から の最小辺なので, は よりも小さく, よりも小さい. ところで, である. また は よりも小さい. したがって であり, これから, であることがいえ, がいえた.
同様の議論で, もいえる.
以上,
がいえるので,
である.//
※ 別解.
を通り, に平行な線を引き, その平行線と の交点を , との交点を とする.
と仮定する.
そうすると, で, である. だから, がいえる. したがって, となる.
は の最小辺だから, は, においても最小角であり, したがって, は, の最小辺である. したがって, である. 以上から,
である. 以上の議論は, と仮定しても同様に成立するので, , の辺の大小関係に対する仮定は落とすことができる.
さらに,
が成立するので,
となって,
が成立する.//
つの三角形 と が , のとき, ならば, である.
を平行移動して上の図のように配置する. の二等分線と の交点を とする. すると三角形の合同から である. 三角不等式により,
である.//
※ 記号を入れ替えば, ならば, であることもいえる.//
※ 転換法による証明により,「 つの三角形 と が , のとき, ならば, である」「 ならば, である」もすぐに証明できる.//
三角形の 辺が等しくないとき, その 辺の大きい方の辺に引いた中線, 垂線, 二等分線は, それぞれ小さい方の辺に引いた中線, 垂線, 二等分線よりも短い.
※ 以下, とする.
中線の場合:
と において, は共通, である. 仮定より であるから, であることがいえる. 次に, と において, は共通, である. であるから, であることがいえる. は重心なので,
であるから, である.
垂線の場合:
三角形の面積一定から,
で, 仮定から だから である.
二等分線の場合:
, を角の二等分線とする.
仮定から だから, である. したがって 上に をとって, とできる. において だから, である. したがって 上に をとって とできる. を通り, に平行な線を引いて との交点を とする. そうすると だから, である. したがって, である.//