円周角に関連して次の つの性質はよく知られている.
i) 円の 弦
と
が 円の内部の点
において交わるときは,
は,
に等しい弧の上に立つ円周角に等しい.
【証明】
となるように, 円周上に点
をとれば,
である. したがって,
となる.//
ii) 円の 弦
と
が 円の外部の点
において交わるときは,
は,
に等しい弧の上に立つ円周角に等しい.
【証明】
i) と同様に証明できる.//
の外接円の弧
の中点を
,
とする.
の二等分線
と直線
は直交する.
弧 は円周の長さの半分である.//
三角形 の内心を
とし,
の延長が外接円の周と交わる点を
とすれば,
である.
の延長が外接円の周と交わる点を
とする.
だから,
である. したがって,
である.//
※ さらに, 傍心のひとつを とすれば,
から,
,
,
,
は同一円周上にあるので,
であることがわかる.
実際, であることを示す.
したがって, は,
,
,
,
を通る円の中心である.
//
※ 直前の結果を使って は傍心
,
を結ぶ線分の中点であることを示す.
の外接円に内接する四辺形
を考えて,
四辺形 は同一円周上にあるので,
したがって,
となり,
である. 直前の結果から なので,
は、
の中点である.//
の内心を
とする. また
の外接円の半径を
, 内接円の半径を
とする.
の延長が, 外接円の周と交わる点を
とすれば,
である.
から
に垂線を下ろし, その足を
とすれば
である.
から外接円の中心
を通る直線を引き, 外接円の円周と交わる点を
とする.
である.
と
は相似だから,
つまり,
前問から, である. したがって,
よって,
である.//
※ 傍心についても傍心円の半径と外接円の半径を使って同様の命題が成立つが, ほぼ同じ証明であり省略する.//