ノリの悪い日記

古今東西の映画、ポピュラー音楽、その他をいまここに交錯させながら随想します。

陥没地帯 (166)

数 III の問題やっていたら次の関数を微分しろとかあった。

 \displaystyle{y= \frac{\sqrt[3]{(x-1)(x^2+1)}}{x+1}}

それで両辺の絶対値の自然対数をとってから微分すると楽だとか書いてあるんだが、

 \displaystyle{y= (x-1)^{\frac{1}{3}}(x^2+1) ^{\frac{1}{3}}(x+1)^{-1}}

だから、合成関数の微分の公式を少し書き換えて

 \displaystyle{y' = (x-1)^{\frac{1}{3}}(x^2+1) ^{\frac{1}{3}}(x+1)^{-1}\\
\left[\frac{1}{3}\cdot \frac{1}{x-1} +\frac{1}{3}\cdot \frac{2x}{x^2+1}-\frac{1}{x+1}\right]}

を計算するのと同じことで、余計なことを考えないだけこちらの方が楽で, 自然に対数微分になっている。

 f(x)^{p(x)} のように, 指数が  x の関数になっている場合には,  p'(x)\log{f(x)} を加える必要性がある.  [\cdots] の中には, 各項の対数微分した結果を書いて足し合わせていくので, 指数が  x の関数になっている一般の場合には,  p(x)\log{f(x)} の積の微分結果を書くことになるからである.

例:

 y = (\cos x)^{e^x} のとき,

 \displaystyle{y' \\= (\cos x)^{e^x}\left[e^x\frac{-\sin x}{\cos x} + (e^x)'\log \cos x\right]
\\= (\cos x)^{e^x}e^x(-\tan x+ \log \cos x)
}


この方法では,  e^x の微分は,

 \displaystyle{e^x\left[x\cdot\frac{(e)'}{e} + (x)'\log e\right] = e^x}

となって, 一貫している.

※ 分数関数の微分の公式は,

 \displaystyle{
\left\{\frac{f(x)}{g(x)}\right\}'
\\= \frac{f(x)}{g(x)}\left\{\frac{f'(x)}{f(x)}-\frac{g'(x)}{g(x)}\right\}
\\= \frac{f'(x)}{g(x)}-\frac{f(x)g'(x)}{g(x)^2}
\\= \frac{f'(x)g(x) - f(x)g'(x)}{g(x)^2}
}

とすぐ出るので, あまり覚える価値がない.
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