ノリの悪い日記

古今東西の映画、ポピュラー音楽、その他をいまここに交錯させながら随想します。

陥没地帯 (134)

夜、塾から帰宅していると、この時期月は出ていないし、空気は澄んでいるし、駅から家に帰るには南西を直進するので、晴れた日には豪華な夜空の星が眼の前に拡がって見えるのがとても美しい。「冬の大三角 (Winter Triangle) *1」や「冬のダイヤモンド (Winter Hexagon) *2」といった一等星はもちろんだが、2 月の中旬から下旬にかけては、赤い星であるオリオン座のベテルギウス、同じく赤い星である牡牛座のアルデバランに加えて、その西の方にほぼ等間隔で、これまた赤い星である火星が、ほぼ直線に並んで見える。折しも 9 日の夜は、昨年夏、種子島から打ち上げられたUAE の火星探査機が火星周回軌道にまさに入ろうとしていた。

塾で高校受験間近の子から次の理科の問題の質問を受けた。

オリオン座がどの向きに見えるかは、もちろんその子もわかっていた。半月がオリオン座と同じ方向に見えるとしたら、1 の上弦の月のときか、3 の下弦の月のときしかない。地球の自転 (北極星から見て公転と同じ反時計まわり) の速度ベクトルの矢の向きが東である。「東の夜空」に見えるとしたら、3 の方であり、実際低いところで見える。

*1:「オリオン座 (Orion) のベテルギウス (Betelgeuse)」「おおいぬ座 (Canis Major) のシリウス (Sirius)」「こいぬ座 (Canis Minor) のプロキオン (Procyon)」

*2:「オリオン座のリゲル (Rigel)」「おうし座 (Taurus) のアルデバラン (Aldebaran)」「ぎょしゃ座 (Auriga) のカペラ (Capella)」「ふたご座 (Gemini) のポルックス (Pollux)」「こいぬ座のプロキオン」「おおいぬ座のシリウス」