ウメ。
今年の大学入学共通テストの物理の問題を解いてみた。ひとつだけ例をあげる。
問題文で注意しないといけないのは、抵抗値 は単位長さあたりのものだということである (抵抗値は長さに比例する)。最初の設問は、
で、ローレンツ力でもファラデーの電磁誘導の法則どちらでも同じ結果になるが、ファラデーの方を使って、起電力は の向きで、単位時間あたりの回路を貫く磁束変化は 、合成抵抗は先ほど注意したように だから、誘導電流の大きさは、。
次の設問。
一様な磁束密度 から受ける力は、電流の向きが反対なので大きさが同じで向きが反対。平行電流同士の力も作用反作用なので向きが反対で大きさが同じ。金属レールにできる磁場からの力を考えたとしても、力は向きが反対で大きさは同じ。
選択肢で は 4 つとも減速しているので、 には左向きの力が途中までかかっている。前の設問の結果から、導体棒 と に水平右方向に働く力は、向きが反対で大きさが等しいペアの力だけなので、系 の内力扱いであり、運動量保存の法則が系 の水平右方向について成立する (レールには摩擦がないので導体棒は回転しないし、重力は鉛直方向の力なので水平方向には関係しない) 。したがって、最終速度を とし、質量の等しい導体棒 の質量を とすれば、
が成り立ち
である。
わざわざ運動量保存則を持ち出して、最終の速さを求めなくても、④ のグラフの形を見れば対称ではなく、質量の等しい棒 の加速度の大きさが異なるので、前の設問から間違いだってことがわかるし、対称ならば最終速度は のはずだということもわかるなあ。//