ノリの悪い日記

古今東西の映画、ポピュラー音楽、その他をいまここに交錯させながら随想します。

陥没地帯 (94)

センダンが黄色の実をいっぱいにつけている。
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公開初日には行けなかったけれども、小森はるか監督の『空に聞く』(2020) を見に東中野へ行った。この辺はどこに行くにも電車の便は良いので、都心部へ出かけるのに別に不便はない。ただ行くのが (コロナとは関係なく) 嫌なだけであるが、小森はるか監督の映画を見に行きたい気持ちはそれを上回る。それに、前に映画館の悪口を書いたが、この映画館は好きである。

例によって最近は映画を見ても何か書く気はあまりしないけれども、この作品の中で登場人物が津波に流された土地に植物が育っていたのを見て心を動かされた話をされていた。マムシグサが生えていたのにさえ心を動かされたと語っていた。ユリは美しかっただろうと思う。スイセンやホタルブクロを連れて帰って庭に植えたとも語っていた。嵩上げ工事がされる土地である。

作品とは関係ないのだが、東日本大震災の津波にさえ負けない生命力をもった植物たちが、日本に限定すれば、動物種よりも多い、およそ 4 種に 1 種もの割合で絶滅が危惧されているのは、いったいどうしたことだろうとつい思ったことは書いておこう。