今日は座間の陶芸家のところに行った。斎藤茂吉肉筆の色紙を見せてもらった。書かれているのは、大正 2 年から 6 年までの歌を集めた『あらたま』にある有名な歌である。茂吉はこの歌を好んで色紙に書いたらしい。
ゆふされば大根の葉にふる時雨(しぐれ)いたく寂しく降りにけるかも
レウィシア。
次の問題は中学入試問題。
【問 1】
で割ると
あまり,
で割ると
あまる数で
桁の整数のうち最大のものを求めよ。
【解】
と
は互いに素なので中国の剰余定理が使える。
が における唯一の解である。これはひと目でわかることであるが、
(
は整数)
と置いて、
を解き、 を導いてもよい。
あとは、
(
は整数) と置いて、
を満たす整数 の最大値を求めれば良い。
であり、
となる。//
※ 中国の剰余定理:
二つの自然数 が互いに素ならば、任意の整数
に対し、
を満たす整数 が
においてただひとつ存在する。//
もう 2 題、軽めのをやっておこう。いずれも大学入試問題である。
【問 2】
自然数の 乗になる数を平方数という。以下の問いに答えよ。
進法で表して
桁以上の平方数に対し、
の位の数を
,
の位の数を
と おいたとき、
が偶数となるならば、
は
または
であることを示せ。
進法で表して
桁以上の平方数に対し、
の位の数、
の位の数、
の位の数、および
の位の
つのすべてが同じ数となるならば、その平方数は、
で割り切れることを示せ。
【解】
まず法
で考えると、いま考えている平方数は、
と表すことができる。また平方数は法 で
または
だから、
または、
である。
ところで、 は偶数なので、
であり、これらから、
または、
であることが帰結される。以上から として
が候補となるが、このうち平方数の
の位の数として実際に存在しえるのは
と
のみである。
上の
の結果を使えるので、問題文の「同じ数」としてとりうる候補は、
である。「同じ数」が
であれば、いま考えている平方数が、
で割り切れることは自明である。
「同じ数」が だとすると、その平方数は
で割り切れるので、平方数を
と書く ( は自然数)。すると、
であるが、これから
となり、法 では一般に平方数は
または
であることと矛盾する。したがって「同じ数」は
ではない。 //
【問 3】
整数 に対し
とおき、
と定める。ただし、 は虚数単位を表す。このとき、
が任意の に対して成り立つような正の整数
をすべて求めよ。
【解】
任意の整数 について,
と
のどちらかは偶数であるから
は整数である。
任意の整数 について、
が成立するので、
と
は必要十分である。つまり,
ある整数 が存在し、
であることと必要十分だが、さらに整理して、
ある整数 が存在し、
つまり,
と必要十分になる.
任意の に対して
となる条件は,
と同値になる。 は正の整数なので、
である。//