ノリの悪い日記

古今東西の映画、ポピュラー音楽、その他をいまここに交錯させながら随想します。

陥没地帯 (16)

今日は座間の陶芸家のところに行った。斎藤茂吉肉筆の色紙を見せてもらった。書かれているのは、大正 2 年から 6 年までの歌を集めた『あらたま』にある有名な歌である。茂吉はこの歌を好んで色紙に書いたらしい。

ゆふされば大根の葉にふる時雨(しぐれ)いたく寂しく降りにけるかも 

レウィシア。

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次の問題は中学入試問題。

【問 1】

 17 で割ると 3 あまり, 13 で割ると  7 あまる数で  3 桁の整数のうち最大のものを求めよ。

【解】

 17 13 は互いに素なので中国の剰余定理が使える。

 x \equiv 20 \; (\mathrm{mod} \  13
\cdot 17 = 221)

 \mathrm{mod} \ 221 における唯一の解である。これはひと目でわかることであるが、

 x = 17s + 3 ( s は整数)

と置いて、

 17s + 3 \equiv 7 \ (\mathrm{mod} \ 13)

を解き、 s = 1 を導いてもよい。

あとは、

 x = 221t + 20 ( t は整数) と置いて、

 221t + 20 \lt 1000

を満たす整数  t の最大値を求めれば良い。

 \displaystyle{t = \lfloor \frac{980}{221} \rfloor=4}

であり、

 x = 221 \times 4 + 20 = 904

となる。//

※ 中国の剰余定理:

二つの自然数  m,n が互いに素ならば、任意の整数  a,b に対し、

 x \equiv a \ (\mathrm{mod} \ m)
 x \equiv b \ (\mathrm{mod} \ n)

を満たす整数  x

 \mathrm{mod} \ mn

において存在し、唯一の解をもつ。//

もう 2 題、軽めのをやっておこう。いずれも大学入試問題である。

【問 2】

自然数の 2 乗になる数を平方数という。以下の問いに答えよ。

 \text{(1)} 10 進法で表して  3 桁以上の平方数に対し、 10 の位の数を  a, 1 の位の数を b と おいたとき、 a + b が偶数となるならば、 b 0 または 4 であることを示せ。

 \text{(2)}  10 進法で表して 5 桁以上の平方数に対し、 1000 の位の数、 100 の位の数、 10 の位の数、および  1 の位の  4 つのすべてが同じ数となるならば、その平方数は、10000 で割り切れることを示せ。

【解】

 \text{(1)} まず法  4 で考えると、いま考えている平方数は、

 2a + b \ (\mathrm{mod} \ 4)

と表すことができる。また平方数は法  4 0 または 1 だから、

 2a  + b \equiv 0 \ (\mathrm{mod} \  4)

または、

 2a  + b \equiv 1 \ (\mathrm{mod} \  4)

である。

ところで、 a + b は偶数なので、

 2a  + 2b \equiv 0 \ (\mathrm{mod} \  4)

であり、これらから、

 b \equiv 0 \ (\mathrm{mod} \  4)

または、

 b \equiv 3 \ (\mathrm{mod} \  4)

であることが帰結される。以上から  b として  0, 3, 4, 7, 8 が候補となるが、このうち平方数の 1 の位の数として実際に存在しえるのは  0 4 のみである。

 \text{(2)} 上の  \text{ (1)} の結果を使えるので、問題文の「同じ数」としてとりうる候補は、 0, 4 である。「同じ数」が  0 であれば、いま考えている平方数が、10000 で割り切れることは自明である。

「同じ数」が  4 だとすると、その平方数は  4 で割り切れるので、平方数を

 4k^2  = 10^4 s + 4444

と書く ( k, s は自然数)。すると、

 k^2  = 2500 s + 1111

であるが、これから

 k^2  \equiv 3 \ (\mathrm{mod} \ 4)

となり、法 4 では一般に平方数は  0 または 1 であることと矛盾する。したがって「同じ数」は  4 ではない。 //

【問 3】

整数 n に対し

 \displaystyle{f(n) = \frac{n(n - 1)}{2}}

とおき、

 \displaystyle{a_{n} = \mathrm{i}^{f(n)}}

と定める。ただし、 \mathrm{i} は虚数単位を表す。このとき、

 a_{n + k} = a_{n}

が任意の  n に対して成り立つような正の整数  k をすべて求めよ。

【解】

 n n - 1 のどちらかは偶数なので、 f(n) は、任意の  n について整数である。

任意の整数  p について、

 \mathrm{i}^{4p} =1
 \mathrm{i}^{4p+1} = \mathrm{i}
 \mathrm{i}^{4p+2} = -1
 \mathrm{i}^{4p+3} = -\mathrm{i}

が成立するので、任意の  n について、

 a_{n + k} = a_{n}

であることと、任意の  n について、

 f(n + k) \equiv f(n) \ (\mathrm{mod} \ 4)

であることは同値である。この条件は

 m をある整数として、

 \displaystyle{\frac{(n+k)(n+k-1)}{2} = \frac{n(n-1)}{2} + 4m}

ということだが、さらに整理して

 k(k + 2n -1) = 8m

となる。上式は、 任意の n について成立しているので、

 k \equiv 0 \ (\mathrm{mod} \ 8)

となる。 k は正の整数なので、

 k = 8, 16, \cdots となる。//