近くの道端で見つけたんだけど、これ (下の写真) はカラスムギではなく、エンバク (燕麦, 英語では oat で穀物は普通複数形で oats) のように見える。そう思うのはカラスムギにあるはずの先っちょのひょろっと長いヒゲのような部分が非常に短いからなんだが、もしエンバクだとしたら、住宅地に生えているのがちょっと不思議である。
※ ひとつ考えられるのはエンバクであることが多い猫草が育ったのではないかということ。
小津安二郎監督の映画の題名に『麦秋』(1951) があるが、麦が実るのは 5 月下旬から 6 月初旬であり、この時期を「麦秋」という—— これを覚えたのは、昔「マリ・クレール」誌に金井美恵子さんが読者投稿して、『映画千夜一夜』にいまでは収められている対談「映画の四季、四季の映画」だったと思うが、そこで『麦秋』を秋の映画として扱かっているのを例の調子で面白おかしく指摘していたからである。もちろん、現在読まれる書籍ではこの部分は削除されてうまく繋がるように編集されている。安原顯が編集長だった時代の「マリ・クレール」誌は毎号大変面白く女性のみならず多くの男性読者がいたと思う。
トネリコ属のアオダモだが、鋸歯が不明瞭なのでマルバアオダモだと思う。大きくなった木は野球のバットの原木として有名。雄株の雄花だと思うが、この写真ではよくわからない。黄色が花粉放出前の葯で、黒いのは花粉放出後だろう。
マツバウンラン。北米原産。1941 年に京都の伏見で初めて確認されたとあるので、米国と開戦した年に見つかった花は敵国のものだったわけだ。ひょろっとした姿で何本も咲いているときがあって、そういうときはなかなか面白い。
葉が三つに分裂しているので、これはオオデマリではなく、セイヨウテマリカンボク、通称 snowball である。ガマズミの仲間であるセイヨウカンボクの園芸品種にあたる。
キンレンカ(ナスタチウム)。花も葉っぱも生で食べられる植物として有名。クレソン系の辛味がある。