Sarah Vaughan の歌う Rodgers & Hart の “Thou Swell” を聴いていると、他の演奏も聞きたくなった。なお、タイトルの thou は古語 で、swell はいま使うと馬鹿にされるが、この曲が発表された当時は最新の流行語。歌詞も一部だけあげるが、同じ趣向になっている。
Thou swell! Thou witty!
Thou sweet! Thou grand!
Wouldst kiss me pretty?
Wouldst hold my hand?
Both thine eyes are cute too;
What they do to me.
Hear me holler I choose a Sweet lollapaloosa in thee.
I'd feel so rich in a hut for two;
Two rooms and a kitchen I'm sure would do;
Give me just a plot of,
Not a lot of land,
And Thou swell! Thou Witty! Thou Grand!
下の 1948 年のノーマン・タグロウ監督の日本未公開映画 “Words and Music” (Rodgers & Hart の人生を題材にしたミュージカル映画) の June Allyson が登場しているクリップを見るとミュージカルの雰囲気がわかるかもしれない。
ところで、また話がそれてしまうのだが、1950 年にビリー・ワイルダーの『サンセット大通り』(Sunset Boulevard) とアカデミー賞を争ったジョセフ・L・マンキウィッツの『イヴの総て』(All About Eve) では、Rodgers & Hart の音楽が計三曲使われていて、その内の一つがこの曲であり、残りのは “Manhattan” と “Blue Moon” でわかりやすい。ジョセフ・L・マンキウィッツはビリー・ワイルダーよりも遥かに優れた監督だと思うものの、『サンセット大通り』と『イヴの総て』だと「サンセット」の方が好きである。トッド・ヘインズ監督の映画『キャロル』(Carol, 2015) の中で、「サンセット」が上映されていた。『キャロル』の公開当時、どなたかが、その作品を淀川長治さんに見せたかったとコメントされていた。淀川さんは「サンセット」が大好きで、『イヴの総て』がアカデミー作品賞を取ったときには激怒したという話を聞いたことがある。なお、淀川さんは、グロリア・スワンソンにハリウッドとニューヨークで二回会われているそうである。
1927:
Ben Selvin:
1928:
Herbert Gordon’s Adelphia Whispering Orchestra:
Fats Waller and the Louisiana Sugar Babes:
Bix Beiderbecke & His Gang:
1936:
Artie Shaw:
1949:
Ella Fitzgerald:
Ray McKinley’s Orchestra:
1951:
Stan Getz:
Lester Young:
Oscar Peterson (1951 - 55)
1952:
The Horace Silver Trio:
1953:
Chirlie Parker:
1956:
Count Basie, Joe Williams:
Toshiko Akiyoshi Trio:
Ella Fitzgerald:
Blossom Dearie:
Lennie Niehaus Sextet:
1957:
Sarah Vaughan:
J. J. Johnson:
Dorothy Ashby:
Lorez Alexandria:
1958:
Benny Carter:
1960:
Nat King Cole w/ the Quincy Jones Big Band:
Rita Reys: