ジョージ・ガーシュイン作曲、アイラ・ガーシュイン作詞によるこの曲は「リズム・チェンジ」と呼ばれるコード進行とともに誰もが知っていると思う。目下のところ YouTube でこのジャズ・スタンダードを検索するとアクセス数一位に日本人のアーティストが出てくる。
それは、ヴィンセント・ミネリ監督の『巴里のアメリカ人』(An American in Paris, 1951) のジーン・ケリーによる名高いタップダンスのシーンさえ凌いでいる。
この 1930 年に出版された曲は、Tin Pan Alley 系の AABA のリフレイン構成をもっているが、Ethel Merman のものを聞くとイントロのヴァースがある。Ethel Merman は、1930 年のブロードウェイ・ミュージカル “Girl Crazy” で舞台デビューしたが、この曲はそのミュージカルの第一幕のクロージングの場面で初めて Merman によって歌われた。
なお、このミュージカルは、ジンジャー・ロジャースが出演していたことでも知られている。
レコーディングは、ミュージカルで演奏したFred Rich オーケストラによる 1930 年のものがもっとも早い。
Ethel Waters による同年のレコーディングには、すでにイントロのヴァースはない。
Red Nichols の Brunswick でのレコーディング。
Chick Webb。
ジョージ・ガーシュイン自身がピアノを弾いている動画も残っている。
各種の演奏がありそれぞれ興味深いが、 キリがないので、アート・テイタムとオスカー・ピーターソンの演奏のみをあげておこう。