ノリの悪い日記

古今東西の映画、ポピュラー音楽、その他をいまここに交錯させながら随想します。

ドロレス・デル・リオについて(3)

MGM のセドリック・ギボンズが美術に関わった作品は多過ぎて全部列挙しようがない。ルビッチの『メリイ・ウィドウ』(1934) はそうだ、『オズの魔法使い』(1939) もそうだ、『バンドワゴン』(1953)、『若草物語』(1949) …… 挙げるときりがない。

ギボンズは、クラレンス・ブラウン監督の『黄金の世界へ』(1928) の撮影現場へ見学にきて、そこでデル・リオを見染め、ブラウン監督に “The most beautiful thing in Hollywood” をぜひ紹介して欲しいと頼み込んだそうである。これはギボンズの個人的見解というよりも、英語版の Wikipedia によれば当時の一般的見解であり、デル・リオはその頃ハリウッドでもっとも美しいと思われていたのである。

1930 年の 8 月 6 日に二人はサンタバーバラにある教会で式を挙げ、ギボンズは二人の住む家をサンタ・モニカに建てた。その家はまるでハリウッド映画の世界をそのまま現実にしたような内装で、バウハウスのような簡素なモダンなデザインであった。

f:id:noriharu-katakura:20170918103352j:image※ 左からデル・リオ、フリッツ・ラング、セドリック・ギボンズ

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