ノリの悪い日記

古今東西の映画、ポピュラー音楽、その他をいまここに交錯させながら随想します。

音楽

ドリス・デイ追悼のために

アルフレッド・ヒッチコック監督の英国時代の作品 『暗殺者の家』(The Man Who Knew Too Much, 1934) の自身のリメイクである『知りすぎていた男』(The Man Who Knew Too Much, 1956) の前年に作られた、チャールズ・ヴィダー 監督で、ジェームズ・キャグニ…

石松三十石船道中

大阪と伏見を淀川で結んだ「三十石船」は、広沢虎造の『石松三十石船道中』であまりにも有名であるが、1940 年のマキノ正博監督の傑作 『續清水港』のクリップがある。DVD は残念ながら販売されていないがフィルム・センター他では上映される機会がある。広…

アーカイブ

ゴダールの映画 『イメージの本』には海辺が出てくる。ゴダールの言うアーカイブとは、データベースのことではないと思う。それは海辺に打ち上げられた漂流物のようなものである。それはまず人によって発見されねばならないが、それだけではなく、その断片の…

カンボジアの潮来笠

カンボジアの国民的歌手 シン・シーサモットが録音した『潮来笠』があった。 ※ この曲 、「バタンバンの花」は初めて聴く気がまったくしないけれど、どうしても思い出せない。

上原敏の股旅物

上原敏の股旅物を一部だが聴く。『鴛鴦道中』なんて、マキノ雅弘の映画の主題歌じゃないか。あまりにも歌が上手いので、突然、マキノの『弥太郎笠』が見たくなって、萬屋錦之助の方 (1960) にするか、鶴田浩二 (相手役の二十歳ぐらいの岸惠子が可愛い) の方 …

娘船頭さん

前回の記事の美空ひばりの歌の中に、『娘船頭さん』があって、それは正確には「潮来もの」であるが「マドロスもの」源流であると思って一緒にあげておいた。1955: 娘船頭さん (美空ひばり): 歌もよいが、このクリップの映像は非常に素晴らしいモノクロ画面だ…

昭和の港町

淡谷のり子の『別れのブルース』(1937) を思い出すまでもなく、昭和の唄を港町の存在抜きで語ることは、平成を原発事故抜きで語ることと同じように単なる抽象に過ぎないような気がする。※ なお戦前のマドロス歌謡を代表するのは次の三曲といわれることがある…

新橋喜代三

山中貞雄監督が日活京都撮影所で撮った大傑作『丹下左膳餘話 百萬兩の壺』(1935) で櫛巻お藤を演じた新橋喜代三が、1934〜5 年に録音した音源が傑作集として下にある。喜代三が劇中で唄っている、山中貞雄作詞の『櫛巻お藤の唄』も部分的だが収録されている…

天涯歌女

周セン (周璇) は、李香蘭、原節子と同じ 1920 年生まれの同い年である。以前の英語と日本語の Wikipedia には、周センは 1918 年生まれとあったが、わからないながらも中国語のサイトを複数確認したら 1920 年生まれとあるし、初期の幼さの残る歌声を聞いて…

コンピレーション (2)

もう一セット作ってみた。 ザ・ダーツThe Darts/ケメ子の歌Kemeko No Uta (1968年) - YouTube

思い出したこと

ゴダールの映画を見ると、どうしてもゴダールの映画を一番見ていた八十年代の記憶が蘇えってこようとする。しばらく経ってから、神代辰巳監督の『少女娼婦 けものみち』 (1980) で何度も歌われていた新井英一の「カラス」を波が圧倒的な力で迫ってくる海辺の…

珠玉の名曲集

いままでブログで紹介した中から、記憶に残る名曲中の名曲を紹介してみる。別に何の衒いなくしみじみ良いなあと素直に思う曲ばかりである。

イメージの本

昨日見たジャン=リュック・ゴダールの最新作『イメージの本』は 5つのパートで構成されているが、その内の列車の主題から構成された部分と作品の最後の部分の末尾には、マックス・オフュルス監督の『快楽』(Le Plaisir, 1952) が引用されている。見終わって…

893 愚連隊

残念ながらリアルタイムで見た訳ではないけど、東映が他社を圧倒していた 60 年代のやくざ映画全盛の頃って本当に面白いなあと回顧しつつ、全編無許可で京都をロケーションしたという、まるでヌーヴェルヴァーグのような味わいのある、たまらなく愛おしい中…

雨乞いの歌

ベンガル地域には、雨季になっても雨が降らないと、雨乞いをするのにカエルにお化粧をしてドレスを着せて結婚式を挙げさせ、それを村人皆んなで祝福するという古くからの伝統がある。オスのカエルにケロケロと求愛鳴きさせて雨を呼んでもらうというところか…

Say It With a Kiss

OSK から SGD に移籍した笠置シヅ子が、この歌をステージで唄ったとある。とても良い歌だと思うんだが、1938 年の録音しか見つからない。歌っている歌手は、マキシン・サリヴァン、ヘレン・フォレスト、ビリー・ホリディの三人だが、マキシン・サリヴァンと…

リル・アームストロング

Lil Hardin Armstrong はもちろん、ルイ・アームストロングと一時期結婚し、彼に音楽のリテラシーからファッションまでを教えたジャズの歴史では欠かすことのできない女性であるが、エラ・フィッツジェラルド、ミルドレッド・ベイリー、マキシン・サリバンと…

ラッパと娘

1939 年に服部良一が作詞、作曲、アレンジし笠置シヅ子が歌う『ラッパと娘』を久しぶりに聞く。トランペットは森山久だろう。服部と笠置のコンビの始めての録音である。レコードの発売は 1939 年 12 月であり、もちろん戦前の録音である。今聞いたって驚くの…

ヴァン・ダイク・パークス

これは、2007 年のクリップ。アルバム "Discover America" にある "The Four Mills Brothers" を歌っている。もちろん、"I Ain't Got Nobody, Nobody Cares for Me" は、The Mills Brothers も歌っている。Morton Downey, Cab Calloway, Bela Lugosi, Bing C…

ペンネンネンネンネン・ネネム

まったく気がつかなかったんだけれど、二年以上前に東中野で二回見た小森はるか監督の『息の跡』(2016) が DVD で発売されていた。映画の中で『夜来香』を歌っていた佐藤さんがギター演奏をする特典映像が付いているらしい。早速、購入する。それで、小森さ…

50 年代のプレスリー

70 年代のプレスリーのモミアゲとパンタロンとスカーフとビラビラ両腕に羽根をつけたイメージが、やっぱり50 年代のプレスリーの素晴らしさを素直に受け止めることを邪魔しているのかもしれない。サン・スタジオの時代の何という素晴らしさ! ザッツ・オール…

真夏の夜のジャズ

マリリン ・モンローの写真で有名な写真家バート・スターンがみずから撮影・監督・制作した第四回ニューポート・ジャズ祭 (1958 年、当時は、7 月 4 日、合衆国独立記念日にまたがって開催された) のドキュメンタリー・フィルムがある。オープニングは、ニュ…

1955 年

エルビス・プレスリーがチャートに本格的にランクインするのは、"Heartbreak Hotel" を初めとする 1956 年のことであるが 、その直前の 1955 年のヒット曲を少しだけ見てみる。もちろん、独断と偏見にもとづくものである。Mystery Train (Elvis Presley): Si…

Lenny Dee

オルガン奏者であるレニー・ディーの演奏を聴く。 1954: Plantation Boogie:Ref. Boogie Woogie (Tommy Dorsey): 1960: Chicken in the Rough: Tricky: It Had to Be You: In a Shanty in Old Shanty Town: 1961: Twilight Time: 1963: The Happy Organ: 196…

奥様は芳紀十七才

1954 年のフランク・タシュリン監督の RKO テクニカラー作品で、ディック・パウエル、デビー・レイノルズ、アン・フランシスが出演していて、撮影は Nicholas Musuraca というのに、日本語版の DVD が未だに出ないのは何か事情があるのであろうか? 「芳紀」…

The Mule

バングラデシュから帰る飛行機で『ボヘミアン・ラプソディ』(2018) を見たが、高校時代にこの曲を合唱して歌詞を未だにほとんど覚えていて懐かしかったためである。その曲が納められているアルバムのタイトル ”A Night at the Opera" とあの口髭から、当然な…

Embraceable You

1930 年のブロードウェイ・ミュージカル、“Girl Crazy“ で Ginger Rogers が歌った。彼女は、このミュージカルへの出演で一夜にしてスターダムを駆け上ったといわれている。作詞は アイラ、作曲はジョージのガーシュイン兄弟によるもの。1930: Red Nichols: …

I’m Gonna Knock on Your Door

この Eddie Hodges の 1961 年の曲を聴いていて、不図、これを「訪問型健診サービス」のテーマ曲に使ったらと思いついたのだが、1980 年代にオーストラリアで赤十字が寄付を呼びかける際に使ったことがすでにあるらしい。この前、バングラデシュに行ったばか…

Someone Else’s Boy

Connie Francis の 1961 年の曲だが、8 ヶ国語でレコーディングされている。オランダ語バージョンは、長い間リリースされなかったらしい。英語: 日本語: ドイツ語: フランス語: イタリア語: スペイン語: ポルトガル語: オランダ語: スウェーデン語 (歌ってい…

Love Letters in the Sand

これって パット・ブーンの曲かと思いきや、1931 年にできた歌なんだ! しかも、1881 年の "The Spanish Cavalier" がこの曲のベースになっているというのだから吃驚する。 "The Spanish Cavalier" は、フォード映画でお馴染みの The Sons of the Pioneers が…