ノリの悪い日記

古今東西の映画、ポピュラー音楽、その他をいまここに交錯させながら随想します。

理科

陥没地帯 (95)

陶芸家のところに行った。薪ストーブはよく燃えている。陶芸家はなぜ植物の名前をよく知っているかというと、小学生のとき理科の先生にいつも連れられて山に行って、先生が山で見た植物の名前を名札に書いて、その名札を植物にかけていくのを手伝っていたか…

陥没地帯 (93)

神奈川県央に住んでいる自分にとってもっとも身近な自然はなにかといえば、それは「谷戸」に他ならない。近くの泉の森ももともと谷戸だし、座間市の谷戸山公園は名前からしてそうだ。同じ座間市の芹沢公園もそうだ。藤沢市にはたくさんの谷戸が存在する。藤…

陥没地帯 (90)

塾で教えて半年たったが、自然を理解する学問をやる前提には、まず自然に親しんだ中での経験や驚きがあるのは当然だといままで思っていたんだが、どうやらその常識はとうに捨てていなければいけなかったようである。アラセイトウ (ストック)。 イチョウの黄…

陥没地帯 (56)

なんとなしに、国立遺伝学研究所のページを見ていたら、一般向けに書かれた「コムギの話」が読み物として大変面白かった。イネのこともよく知らないが、コムギはそれに輪をかけて知らないということがよく分かった。もちろん、戦前に遺伝子研究でコムギの祖…

陥没地帯 (55)

滅多にテレビは見ないけれど、「クローズアップ現代+」は録画を見た。カンアオイを見つけた。そっと根元を見ると、花があった。もしかしたら実なのかもしれない。前川文夫さんが書かれた『植物入門』にある「1 万年で 1 キロ」には、洪積世 (100万年) より少…

陥没地帯 (38)

私事で恐縮だが、高校の化学は苦手だったなあ。うっすらとした記憶では高校時代にライナス・ポーリングの講演を聴いたことさえあったと思うのだが、「猫に小判」とはこのことで、まるで細部を思い出せない。ライナス・ポーリングの名前は、高校の化学でも「…

陥没地帯 (37)

なんか忙しいので、ブログの更新をやめてしまったが、少し時間の余裕ができたので何か書いてみることにする。塾で高校生に物理を教えていることはすでに書いたが、定期試験対策のために力学のおさらいをしていて気がついたのは、相変わらず「慣性力」にまつ…

陥没地帯 (35)

高校の物理で電磁気を少し教えてみてわかったのだが、そもそも一番最初の静電場のところの電場と電位のところでつまずく。そのつまづき方っていうのは、よく解説される近接作用と遠隔作用とかいうようなところではまったくないように感じる。まずクーロン力…

陥没地帯 (34)

高校の物理をものすごく久しぶりにひととおりやって懐かしかった。高校物理の範囲だとアプリオリに認めなければいけないことがいくつかあるなあ。たとえば、屈折率の小さい方から大きい方に向かう光が境界面で反射するときには位相が ずれるというようなこと…

陥没地帯 (33)

中学 3 年の理科で星 (恒星)や太陽を地球から見たときの動き方を習うが、大人になってさえ基本的な動き方を理解していない人が多いのはなぜだろうと考えた。自分が思うに、太陽を除く恒星の見かけの動きと太陽の見かけの動きの違いが不十分にしか理解されて…