ノリの悪い日記

古今東西の映画、ポピュラー音楽、その他をいまここに交錯させながら随想します。

ノリの悪い話

普遍性と一般性

柄谷行人やドゥルーズが指摘していたように、“Universal Health Coverage” の universal は言葉を素直に受け止めるならば、「普遍性」ということ。それを「一般性」(= general) とみだりに混同してはならない。「普遍性」に対応するものは「特異性」(= singu…

オクシモロン的に

数学というゲームが古典論理に基づくのは、そのゲームをする上での規則みたいなもので、それに従うことには全然違和感はない。一方、ロジカル・シンキングの信奉者には申し訳ないが、実世界に適用された (古典) 論理そのものは、凡庸で退屈で単純すぎるし、…

テクストの楽しみ

現代の超=虚構から解放されるためにロラン・バルトはこう言っている。遠い過去の音楽や映画や文学や遠く離れた空間の出来事は、今、自分がいる時間や空間とは違うことが存在しているので、現在とともに聴いたり、見たり、読んだりする意味があるのだ。異なる…

ジャン・ルノワール自伝

ジャン・ルノワール監督が書いたものは、みすず書房から発行されている翻訳の『ジャン・ルノワール自伝』しか読んだことがないし、それとて何度も繰り返し読んだという記憶はない。学生時代に買ったものだが、奥付けをみると1977 年 7月 5 日発行になってい…

わかりやすい話

これだけ「わかりやすさ」が求められる時代にあって「わかりやすさ」は、いまや「嘘をついている」ことの同義語である。「わかりやすさ」とは、すなわち「世の中の常識」という「嘘」の別名を無批判、無自覚に適用することに他ならない。世の中で語られてい…